どのように求心力と遠心力を高めていくのか

社内転職制度とは

社内転職制度も求心力施策として使われる場合が多いです。「社内の流動化」と「社外の流動化」はトレードオフの関係性があります。人間とはマンネリ化すると別の場所へ行きたくなるものです。その時に社内での流動性が低ければ、社外へ行く可能性が高まります。つまり、社外に行かせたくなければ社内の流動性を高めることで、求心力を高めることができます。

例えば、ある特定の部署で「上司が嫌い」や「仕事がつまらない」と言っている社員がいたとします。そういった場合、社外に目を向けることが多いです。しかし社内転職制度を活用することで、違う部署に配属されて「仕事が楽しい」とあっさり意見が変わることがあります。

どのように遠心力を高めるべきか

人材マネジメントをする上では求心力と遠心力のバランスを取ることが大切です。これまでは、求心力に関する話を述べてきました。

では、一方で遠心力を高めるためにはどのようにすれば良いでしょうか。
遠心力施策の中心としては、退職金制度や評価報酬などの「お金」に連動するものとなります。しかしほとんどの企業が退職金制度を活用したとしても、うまく代謝を進めることができていません。その理由は、従業員の能力やスキルが他の企業にマッチしなければ、いくらそこで一時金をもらったとしても引退するわけにいかないからです。

そのため、他社でも通用できる普遍的なスキル、知識を育成する必要があります。これをポータブルスキルと呼びます。例えば、普通の営業マンであっても、PL(損益計算書)やBS(貸借対照表)を読めるようにすることや、PCスキルを高めるなどのポータブルスキルを獲得支援します。すると、退職して他社に移る際に窓口が大きくなります。その結果、従業員が社外に向かう遠心力が高まります。したがって、ポータブルスキルの獲得支援をすることが、遠心力施策の1つとなります。

3行まとめ

求心力を高めるために「根本的な構造を見直して従業員のネットワークをいかに構築するか」考えることが重要。
社内の流動性を高めることで、求心力を高めることができる。
遠心力施策の1つに、ポータブルスキルの獲得支援をすることがある。

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人事採用・組織化研究所

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投稿者プロフィール

【監修】曽和 利光
株式会社人材研究所 代表取締役

■略歴--------------------------------------
1995年
京都大学教育学部教育心理学科卒業後、株式会社リクルート入社、人事部配属人事コンサルタント、人事部採用グループゼネラルマネジャー等を経験
2009年
ライフネット生命保険株式会社、株式会社オープンハウスで人事部門責任者
2011年
株式会社人材研究所(Talented People Laboratory Inc.)設立代表取締役社長に就任、現在に至る

■お問い合わせ---------------------------
組織人事、人材育成、組織開発などに関するご相談は、人材研究所までご一報ください。
株式会社 人材研究所

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