意欲と4つのモチベーションリソース

達成意欲と活動意欲
前回、採用担当者が求める人物像を掲げる要素に
① 知的基礎能力
② 主体性・自律性
③ ストレス耐性
という3つが存在すると述べてきました。
もうひとつ求める人物を選定する時によく使われている言葉があります。それは「意欲」です。この言葉は、明確に分類すると達成意欲と活動意欲の2つになります。
達成意欲とは目標や理想を高く持つことです。つまり、「私はこんな日本を変えたいです」と志し高く夢を語ることがこれに含まれます。活動意欲とは、バイタリティやエネルギーのことです。これは、目標がどうのこうのではなく活動に対する熱量のことを示しています。
ここでひとつ注意すべき点があります。それは、達成意欲が高い人のことを意欲が高いと呼んでしまうことです。当然ながら達成意欲が高いことはすばらしいことですが、活動意欲がそれと比べて相対的に低ければ意味がありません。理想が高いということは、そこに至るまでの並々ならぬ努力が必要です。つまり、達成意欲に比べて活動意欲が低い人は途中で心が折れてしまっている人になります。こういった人は「空回り」と呼ばれています。
その一方で、達成意欲は高くないですがバイタリティが高い人も存在します。この人は小さなことでも喜べる、幸せのレベルが低い人です。このケースでは、エネルギーの量が多いので、小さな達成感をいくつも味わって感じていると、気づいた時には大きなことを成し遂げる場合があります。実際、企業で活躍している人は、こちらの型の人の割合が多くなっています。