新しいキャリア理論の共通点とは

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「肯定的不確実性」理論とは

前回新しいキャリア理論の1つに「計画された偶然性(Planned Happenstance)」があると述べました。これと似た新しいキャリア理論を提唱した人がいます。それがジェラート(アメリカのキャリア研究者)です。

彼は
① 最近全く合理的でない考え方を持ったことがありますか。
② 最近将来について非現実的なファンタジーを空想したことがありますか。
③ 最近明確な決断をしてそのあと気が変わったことがありますか。
以上、3つの質問に対して全て”No”と答える人は危険であると提唱しています。

現代は変化が激しい時代です。しかし、それは言い換えればチャンスがたくさん落ちている時代とも言えます。そのため、彼は「現代においてチャンスを逃す人は、良いキャリアを形成できない」と提唱しています。これは「肯定的不確実性(Positive Uncertainty)」理論と言われています。すなわち、不確実であることをポジティブに考えようと提案しているのです。

そして肯定的不確実性理論の中には
① 今まで学習しなかったことをアンラーニングし、誰も教えてくれなかったことを自分で学ぶ。
② 先はわからない前提で意思決定する。
③ 自分が知っていることに対して警戒する。
④ やりたいこと、目標を仮説として持つ。
⑤ 現実的に且つ願望を込めて信じる。
⑥ 将来を予測し準備し、かつ直感し創造する。
以上、6つの新しいパラダイムが存在します。この6つの考え方を持ってキャリアを形成することが重要であるとジェラートは述べています。

キャリアコンピテンシーとは

「不確実性さを前提とし、良いキャリアを形成する為の資質とは何か」を研究する慶応大学の花田教授という人がいます。彼はキャリアに対するコンピテンシー(競争能力)を持つ人は、良いキャリアを形成できると述べています。
キャリアコンピテンシーは
① 価値観
② セルフモチベート(自己動機づけ)
③ 主体性
④ 幅広い視野
⑤ 状況コントロール
という、5つの要素から構成されています。

キャリアコンピテンシーの各要素を細かく説明すると、①価値観とは、自分のキャリア設計やライフプランに関して自分なりの価値観を有していること。②セルフモチベートとはキャリア形成に関して継続的に自分を動機づけして、自己のキャリアを形成し続ける力を持つこと。③主体性とは、いくつかの選択肢の中から自分の判断で自己のキャリアやオプションを主体的に選択できること。④幅広い視野とは組織の名前や肩書きが無くとも、外で通じる努力をしていること。⑤状況コントロールとはキャリアチャンスを自分の土俵で再構築できること。をそれぞれ意味しています。

一見するとチャンスに見えないものが、後から考えた時に「チャンスだったな」という経験が誰しもあると思います。キャリアチャンスとはそのことを示しています。しかし、それは常にオープンマインドで好奇心を持っていなければチャンスと捉えることができません。したがって、自分のキャリアに対して狭い価値観で決めつけるのではなく、様々な人との出会いに対してオープンマインドを持った姿勢を取ることが重要です。

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