求める人物像とは
②自律性・主体性とは
2つ目が自律性・主体性についてです。
主体性とは与えられた課題に対して前向きに取り組むことです。この表現は矛盾しているように感じますが、「前向き」とは順応性や適応力を指しています。
自律性とはセルフコントロールすることです。自律性の高い人は、「環境をスタートラインと考えています。」したがって、現在の環境を自分から働きかけて変えることができると考えています。一方で、自律性の低い人は、「現在の環境を前提としています。」したがって、外部環境によって自分自身が規定されてしまいます。
自律性を5段階に分けたものが、上記の表です。
自律性が低い規定行動には、「他者に指示された行動」や「既存の単一の方法に従った行動」が当てはまります。一方で、自律性が高い選択行動には「「既存の選択肢から自己選択した行動」や「環境を自分に合うように変える行動」が存在しています。
③ストレス耐性とは
3つ目がストレス耐性です。「ストレス耐性が強い人を採用しよう」といっても、色々な強さが存在します。例えば、環境刺激に対して「敏感」であるとストレス耐性が弱くなるのに対して、「鈍感」であるとストレス耐性が強くなります。本来、鈍感であることは反省すべき点です。しかし、新規開拓営業をする際は、このような鈍感力が求められます。
また、同じことをしていても自分のキャリアの価値観に合わせて、その仕事をすることに意味付けることができれば、ストレス耐性力が高まります。これを指す有名なレンガ職人の話があります。ある3人のレンガ職人が同じレンガを積んで建物を作っています。1人は嫌々仕事をしています。1人は普通に仕事をしています。そして最後の1人は生き生きと仕事をしています。この3人の違いは意味付けにあります。1人目は、レンガを積んでいると考えます。2人目は建物を作っていると考えています。3人目は人々の心を癒すための大聖堂を作っていると捉えます。以上のように意味付け力があるかないかで、そこから感じるストレスが変化します。
3行まとめ
人物像とは抽象的な要件の羅列ではなく、その人の姿をイメージできるまで具体的に落とし込むこと。
知的基礎能力は「抽象化力」「展開力」「具体化力」「連想力」の4つに分類できる。
ストレス耐性を高める上で、意味付けする力が重要。