現代のキャリア形成に必要なスキルとは

新しいキャリア理論

その反省から生まれてきたのが、新しいキャリア理論です。これは古典的なキャリア理論がキャリアデザインを重視するのに対して、新しいキャリア理論というのは、キャリアドリフトを重視します。すなわち、流れに乗ることを重視する理屈です。

その典型的なのものが、クランボルツ(スタンフォード大学心理教授)が提唱した、「計画された偶然性(Planned Happenstance)理論」。この理論によるとキャリアの80パーセントは偶然に支配されていると言われています。シリコンバレーで活躍している人を調査したところ、キャリアをデザインしている人がほとんどいませんでした。すなわち、成功している人は、その都度チャンスに対してオープンマインドの考えを持っています。その一方で古典的なキャリア理論とされる、「計画した通りのキャリア」を形成している人はいませんでした。

偶然をチャンスに変える5つのスキル

偶然をキャリアのチャンスとするためのスキルが5つあります。

1つ目は好奇心です。2つ目は持続性です。これは、古典的理論のように10年も20年も1つの道を極め続ける持続性ではありません。とにかくやって、結果が分かるまでやってみようという持続性です。3つ目は柔軟性です。好奇心を持ってなんでも挑戦するが、一度取り組んで違うと思ったら柔軟にすぐ辞めることを指しています。この柔軟性、2つ目の持続性と矛盾するかと思われますが、追求した結果に違和感を感じたら、固執することなく別の方法を探してみることを示しています。4つ目は楽観性です。もし駄目なことが続いたとしても楽観的であることを示しています。そして、5つ目の冒険心です。4つ目の延長線上になりますが、楽観性があるからこそどんどん次のチャレンジができるということです。

現代のビジネスで結果を残す人とは

好奇心を持ってとりあえずやってみて、駄目だったらやめて、でも挫けずにまた次、挑戦する。こういう人が現代のキャリア形成において、結果を出す人に共通する要素と言えます。

昔は、好奇心を持って心変わりする人はマイナス評価されていましたが、最近ではむしろプラス材料です。しかし、それだけでも駄目です。この好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心の5つのスキルバランスが重要です。

3行まとめ

現代では古典キャリア理論に限界がある。
意思決定をしないオープンマインドを持つ。
偶然をチャンスに変える5つのスキルのバランスが重要。

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人事採用・組織化研究所

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投稿者プロフィール

【監修】曽和 利光
株式会社人材研究所 代表取締役

■略歴--------------------------------------
1995年
京都大学教育学部教育心理学科卒業後、株式会社リクルート入社、人事部配属人事コンサルタント、人事部採用グループゼネラルマネジャー等を経験
2009年
ライフネット生命保険株式会社、株式会社オープンハウスで人事部門責任者
2011年
株式会社人材研究所(Talented People Laboratory Inc.)設立代表取締役社長に就任、現在に至る

■お問い合わせ---------------------------
組織人事、人材育成、組織開発などに関するご相談は、人材研究所までご一報ください。
株式会社 人材研究所

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