評価の対象となる6つの要素

business-book-and-glasses-1-1241387-639x426

評価する目的とは

人を評価する目的として、ハーズバーグ(アメリカの臨床心理学者)が発案した衛生要因と動機づけ要因があります。衛生要因とは、それ自体がやる気を引き起こすわけではありませんが、なければやる気を引き下げる要因のことです。動機づけ要因とは、あればやる気が出ると言われているものです。

衛生要因の評価の側面においては、公平性、目標・責任としての明確さ、報酬・昇格との連動、人件費マネジメントの容易さ、安心感の確保といった部分が当てはまります。これらが、評価の中では必要最小限のレベルでカバー出来れば良い部分です。

その一方で動機付け要因とは、まさに求めている組織行動をとってもらう動機づけです。例えば、キャリアアップを短期の動機づけとすると、そのための学習行動を取ることとなります。すると、キャリアアップした人が出す成果も上がっていくので、次の段階として長期の動機付けが必要になってきます。その他にも、評価行動を通じて組織へのコミットメントが醸成できるので、自分だけではなくてチームや会社全体に対して、何が最適なのかを考えて行動する動機づけが可能な評価制度になります。

他にも動機づけ要因には「求心力」「遠心力」があります。求心力とは優秀な人材に対して、社内に居続けようと思わせるための動機づけ要因であるのに対して、遠心力とは合わない人が社外への新しい道を選択しやすくするための動機づけ要因となっています。したがって、この2つの力を上手に評価制度へ組み込むことも重要です。

評価の基本となる要素

評価の対象となるのは、基本的に①生活②役割③能力④行動⑤成果⑥功績の6つの要素となっています。これは基本的に何の対価としてお金を払うのか、報酬水準を決めるのか、という話です。

①生活というのは、生活給とも言いますが、年齢給に似ています。要約すると、従業員の生活水準やライフプランを加味するかです。昔の日本では、生活給を評価対象にする企業が多かったのですが最近では取り入れている企業はほとんどありません。

②役割とは職務給と言われているものです。何をやっているか、仕事自体の難易度で給料のベースを決めるといったシステムです。例えば、能力が高い人に掃除の仕事をさせたとしても、掃除の仕事の給料にするということです。これが職務の給与です。

一方で能力給というのは、能力がある人ならば、掃除だとしても、その能力に給料を払うという考え方が能力給です。すなわち②役割が職務給に対応し、③能力が職能給に対応します。もともと日本は「職能給」が多かったのですが、最近は「職務給」に変える企業が増えています。ただ、成長企業で職務給を採用すると、社員の能力が高まるのが早いのに対してポジションが少ないので、それに見合う給料を渡すことが困難になります。そのため、社外流出の危険性があります。したがって、職務給を導入することは遠心力系で、職能給を導入することは求心力系の制度と考えることができます。

今まで述べた②役割と③能力が評価を決定する基本的なベースとなります。

ページ:

1

2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

話題の記事

  1. business-graphics-1236336

    何を評価対象にするか

    収集すべき情報とは 分不相応な採用をするためには、フォローが重要であり、さらにその…
  2. directions-1055915

    キャリアの基本とトランジション(転機)

    古典的キャリア理論 古典的なキャリア理論の考え方。それは、「早く自分の志向を認識し…
ページ上部へ戻る