選考プロセスを改善するには

選考プロセスの6つの要素
人事担当者にとって、選考プロセスを構築することは重要なポイントです。しかし採用活働において、選考プロセスは疎かにされることが多いです。なぜなら、求める人物像の設定や採用広報の企画をすることは人事担当者にとって関心が持ちやすい分野であるのに対して、選考プロセスの設計は関心が持ちにくい分野と言われているからです。選考プロセスが疎かにされている主な理由はこれです。
したがって、取り組みさえすれば改善できる点が多いので、選考プロセスを見直すことは大きな成果につながる可能性が高いです。
選考プロセスの構成要素は
①内定率(内定者/受験者)
②内定辞退率(内定辞退者/内定者)
③途中辞退率(途中辞退者総数/受験者)
④書類通過率(書類選考通過者/提出者)
⑤筆記通過率(筆記試験通過者/受検者)
⑥面接通過率(面接通過者/受検者)
の6つに分類することができます。
1番基本になる数値が①内定率です。この内定率はリクナビなどのマス広報の場合、大企業ベンチャー企業問わずに約1%です。つまり1万人受けて、100人採用する計算です。一方でリクルーター制などのネットワーク広報の場合は、内定率が約10%になります。この数値は約30年間変わらない黄金数値です。採用設計はこの黄金数値を用いてをしていきます。例えば10人採用したいと考えた時に、マス広報であれば1000人。ネットワーク広報の場合は100人に会う必要があります。このように接触目標を決定するのが、内定率の使い方です。
また、この接触機会は学生からのアプローチを待つPULL型と、企業から学生にアプローチするPUSH型の2つに分類できます。
PULL型とPUSH型
PULL型は自社の強みを出して学生が来るのを待つアプローチ方法です。そのため、効率的に多くの学生へリーチすることができます。加えて、志望度の高い人が多いので辞退率も低いです。そこで、セルフスクリーニングによる効率化がポイントとなります。
※セルフスクリーニングとは自分がその企業・仕事に本当に向いているかどうかを新めて考えさせることです。
したがって、候補者に対して「私には、この会社合わないな」と自分で判断できるように、情報提供の仕方を工夫することが重要です。
一方で、PUSH型とは企業から学生にアプローチをすることです。すなわちヘッドハンティングです。これはPULL型と比べて多くの学生に接触することはできません。また志望度が低い人も対象とするので、辞退率も高くなっています。しかし、優秀な人材にリーチできる機会が高くなります。したがって、ポイントは面接後のフォロー強化をすることです。